ジョンコグリー氏はダニエルスミス(DANIEL SMITH画材)のオーナーであり、1988年に技術情報課に配属として入社いたしました。
そしてほぼ30年間オーナーであり、CEO、社長としてこの会社を経営してきました。ジョンはダニエルスミス(DANIEL SMITH)の水性の画材と、他の世界一の製品として認知されている商品を作るための原動力となってきました。
彼の革新、つまり高品質の画材(絵の具)、その他の製品を作ることに専念してきてくれたおかげで、世界のアーティストたちがこの性能を信頼し、ダニエルスミス(DANIEL SMITH)の製品を毎年、使い続けてくれています。
アマゾナイト・ジェニュイン-Amazonite Genuine
完全に透明な非染着性の力強い純粋な色。リフトアウトが容易にできる。ブラジルの山、森の魅力を体現した色。貴重な鉱石、微斜長石から造られるこの暗青緑色はアマゾン川にちなんで名づけられた。古代、勇猛な女性兵士たちの戦いに際して用いられた色である。伝説によると、アマゾナイトを身に着けると精神の調和がもたらされ、霊的な境地に入ることができる。アマゾナイトの小さな彫り物を赤ちゃんのおくるみにつけると、赤ちゃんが静かになるといわれている。また、アマゾナイトを共に持ち合えば、2人の心が繋がるともいわれる。
採掘地:ブラジル(Minas Gerias)
アメジスト・ジェニュイン-Amethyst Genuine
古代エジプト人はアメジストを恐怖心、罪悪感に対する魔除けとして用いた。古くからアメジストは心の扉を開くものとして扱われ、その結果パワーストーンの1つにもなっている。この水彩絵の具はそ
のままで豊かな紫黒色を発し、また無限のグラデーションも可能。
この絵具はグラニュレーション色であるが、筆遣いで微妙なウォシュも出来る。
採掘地:ブラジル(Soladad)
ブラック・トルマリン・ジェニュイン-Black Tourmaline Genuine
ブラック・トルマリンは漆黒の夜のような黒、柔らかな霧のような淡い色も表現でる。この魅力的な絵具は、邪気を払い幸運を呼び寄せ、願い事を叶えるといわれる準宝石トルマリンからつくられてる。特にザラザラした画用紙にウォシュをかけると、クモの巣状の細かい後が残る素晴らしいグラニュレーションができる。そのままで使っても美しい灰色がかった真珠色が現れる。
採掘地:ブラジル
ブラッドストーン・ジェニュイン-Bloodstone Genuine
ブラッドストーンはその神秘性、薬効性でつとに有名である。この石の中の濃赤の点がキリストの血を表しているとされ、キリスト教徒に神聖視されている。この滑らかで密度の濃いナス色の絵具はそのままで温かみのあるグレイ色を出せ、高温、常温いずれの圧縮画用紙でも満足のいくグラニュレーション効果を出せる。ブラッドストーンはほぼすべての色絵具とよくなじむが、特にロドナイト(バラ輝石)とキナクリドン(赤味がかったオレンジ)とよく合う。
採掘地:米国(アラスカ州)
ブルーアパタイト・ジェニュイン-Blue Apatite Genuine
華麗な色合いのこの石は、その柔らかさゆえに宝石としてはほとんど用いられないが、絵の具になると、豊かなミッドナイトブルーのグラニュレーションを高温、常温いずれの圧縮画用紙でも出すことができる。ウォシュのひと塗りで黒に近い色から群青までのニュアンスを表現でる。あなたもこの絵具を使い、ひと筆で嵐の空を描いてみてはいかがですか。
採掘地:ブラジル
ブロンザイト・ジェニュイン-Bronzite Genuine
酸化鉄の薄い皮膜のおかげで暖かみと光沢のあるハニーブ
ロンズ色になっている。このブラジル産の繊維性のもろい石は、時に宝石として使われることもあるが、水彩絵具の原料として優れたものである。この絵の具はそのままでは黄土色の黄褐色の中間の柔らかい色であるが、薄く延ばすと一変して淡いベージュも出せる。ザラザラした画用紙あるいは常温圧縮画用紙で、茶色が沈着して素晴らしいグラニュレーションの効果を出すことができる。
採掘地:ブラジル(Bellahorizonte)
バーント・ブロンザイト・ジェニュイン-Burnt Bronzite Genuine
この絵の具はブロンザイト・ジェニュインの黄褐色の色調を際立たせ、より銅に近い色にしたものである。深い茶色からオレンジの色までを出せ、肌の色を簡単に表現できるので、人物画に適している。ブロンザイト・ジェニュインと同様に、酸化鉄で微妙な錆びの風合いを出せる。
採掘地:ブラジル(Bellahorizonte)
バーント・タイガー・アイ・ジェニュイン&タイガー・
アイ・ジェニュイン-Burnt Tiger’s Eye Genuine & Tiger’s Eye Genuine
タイガー・アイ・ジェニュインは猫の目を思わせる紋が入った茶色がかった金色の石からつくられる。水晶の酸化鉄の組合せで、透明性、グラニュレーション効果が高い。
バーント・タイガー・アイ・ジェニュインは炉で加熱され、中の酸化鉄の色が涼しげなオリーブ色から温かみのある赤褐色に変わったものである。緑色系の絵の具によく合い、また肌色を出すのに適している。
採掘地:アフリカ
ディオプサイド・ジェニュイン-Diopside Genuine
この絵の具はよく見かけるロシアン・エメラルドとも呼ばれる宝石からつくられる。当社はこの原石から水彩絵の具を造り出すことに初めて成功した。滑らかな筆さばきで、濃緑色から薄いミント色まで均一な色調を出せる。ウォシュで褐色が沈殿するので、土の色のニュアンスを表現でき、風景画を描くのにぴったりの絵の具である。
採掘地:オーストラリア
フチサイト・ジェニュイン-Fuchsite Genuine
雲母のような性質の純粋なフチサイト石からつくられ、キラキラする緑がかった真珠色を生み出す。透明性が高く、下塗りに適している。濃い目の緑色に上塗りして、木々の葉の色調を和らげたり、強調したりできる。
採掘地:ブラジル
ガーネット・ジェニュイン-Garnet Genuine
この絵の具は1月の誕生石が持つぬくもりと魅力を引き継いでいる。華麗な赤黄色で、キナクリドン・バーント・スカーレットと同じような色調であるが、それよりもきめ細かい。セルリアン・ブルー(空
色)と混ぜ合わせると、美しい藤色や灰色をつくることができる。
ウォシュで網目をかけると、予想外の効果を期待できる。
採掘地:ブラジル
グリーン・アパタイト・ジェニュイン-Green Apatite Genuine
この絵の具1本でフレッシュな黄緑から深いオリーブ色まで、美しい緑色を表現できる。この顆粒性絵の具はそのままでは茶色がかったオリーブ色の暗い色をしている。ウォシュすると、鮮やかな自然の緑色の下に茶色が沈み、素晴らしいきめ細かさとコントラストを表現できる。
採掘地:カナダ(Yates Mine)
ヘマタイト・ジェニュイン-Hematite Genuine
この絵の具は鉄分が豊富で重みがある銀黒色の鉱石から削り出されたものである。濃い目のウォシュで思い分子が沈殿し、力強いグラニュレーションが得られる。薄目のウォシュで柔らかな灰色になる。この絵の具で描いていると、ヘマタイト(ギリシャ名:bloodstone)を体に塗った兵士たちが戦う戦場に響く太鼓
の音が聞こえるかもしれない。その色が兵士の致命傷を防いでくれると信じられていた。伝説では兵士が流した血が地中で固まってヘマタイトになったと言われている。
ヘマタイト・バーント・スカーレット・ジェニュイン-Hematite Burnt Scarlet Genuine
ヘマタイトは粉砕され、グラニュレーション効果が高い微粒子の赤褐色の絵の具になる。荒涼とした風景や樹木、岩石レンガなどの自然な風合いを出すのに適しだ絵具である。
ヘマタイト・バイオレット・ジェニュイン-Hematite Violet Genuine
濃目のウォシュで深みのあるグラニュレーションができる。控えめでくすんだ色調に、この絵の具を加えると、刺激的な仕上がりになる。流木、樹皮、崖を描くときにこの絵の具を使うと、それらに生命感をもたせることができる。また耐光性にも優れている。
採掘地:米国(ユタ州 Cider City)
ジェダイド・ジェニュイン-Jadeite Genuine
このとりわけ美しい絵具はヒスイとネフライト(軟玉)から造られる。
ヒスイは中国、南米で古くから珍重されているが、今日アーティストの注目を受けている。ガラスのような光沢があり、そのままの深緑色からウォシュで出る淡い青まで、ヒスイを思ったときイメージする美しい陰影を表現できる。
採掘地:米国(アラスカ州)
キングダム・グリーン・ターコイズ-Kingman Green Turquoise
この絵の具は、淡い緑がかったトルコ石からつくられ、古代の米国南西部の神秘と謎を秘めている。原石はかつてア
メリカ先住民の交易路があったアリゾナ州のキングダム近くで採掘されている。
採掘地:米国(アリゾナ州)
カイアナイト・ジェニュイン-Kyanite Genuine
驚くほど豊かな青灰色で、強い印象を与えるグラニュレーションができ、目がくらむような輝きがある。カイアナイトの名はギリシャ語で「濃青のエナメル」を意味する語に由来する。この半透明の宝石は静穏、集中、澄みきった心を表すとされ、また耐熱陶器の原料としても用いられる。そして今、この宝石は絵の具となって、あなたの作品にきめ細かさと驚きを与えられるようになった。
採掘地:ブラジル
ラピスラズリ・ジェニュイン-Lapis Lazuli Genuine
ラピスラズリはその美しさと神秘性ゆえに高く評価されている。
古代文明社会では、石の中を筋状に走っている黄鉄鉱を本物の金だと思い、高価な宝石とされた。現在でもラピスラズリは硬度が高く、掘り出しが難しいので、昔同様に高価である。原石は南米で採掘される。透明感ある贅沢な青色で、中に含まれる黄鉄鉱が輝きを加えてくれる。この絵の具を使うと3Dのような効果を得られ、合成絵の具であるウルトラマリンとは全く別物の仕上がりになる。当社のラピ
スラズリ絵の具は最低でも80%の純粋原料を天然展着剤でまとめたものである。
採掘地:チリ
マヤ・ブルー・ジェニュイン-Mayan Blue Genuine
この藍色がかった緑色の素晴らしさは筆舌に尽くしがたい。古代マヤでは壁画や彫刻にこの色が施され、様々な儀式でも使われた。厳しい温度・湿度条件に1000年以上晒されたにも関わらず、この色はほとんど変わっていない。当社は古代マヤの化学技術を踏襲し、環境にやさしい製造プロセスを経て、金属を含まないユニークなこの絵の具を現代に再現した。この絵の具はその用途の広さ、耐久性、優雅な色合いゆえに、すぐにあなたのお気に入りになるだろう。
採掘地:米国(テキサス州)
ミネソタ・パイプストーン・ジェニュイン-Minnesota Pipestone Genuine
アメリカ・パイプ石は時代の転換期に人々を団結させる石である。神聖な石とされ、スー族がパイプをつくるのに選んだのがこの石である。ミネソタ州のパイプストーン群を旅していると、昔の人々のささやきが聞こえてくるような気がする。この絵の具は平原インディアンたちが崇め、パイプづくりに使ったのと同じ石からつくられる。
温かみのある柔らかい半透明の土色がかったピンクで、ウォシュで美しいグラニュレーションを出せる。その色は原石同様に永久不滅である。
採掘地:米国(ミネソタ州)
ミイラ・ボーキサイト-Mummy Bauxite
19世紀のこの絵の具はエジプトのミイラを削ってつくったといわれているが、当社の絵の具は酸化アルミニウム混合体である無機ボーキサイトが原料である。色褪せしない、半透明、染着性の低い温かみのあるシナモン色の絵の具で、鉄錆の感触をグラニュレーションで表現できる。
採掘地:オーストラリア
プルプリン・ジェニュイン-Purpurite Genuine
1905年に発見されたもので、ラテン語で紫色を意味す
る”purpura”にちなんで名づけられた。豊かなラベンダー・バイオレット色で、半透明、低染着性なので、用途が広い。この絵の具はまた、照りやメタリックなツヤを自然に抑えた風合いがある。これを使えば画面で光と色彩が共演し、あなたの水彩画に新しい
次元が開かれ、すぐにこの豊かでユニークかつ貴重なパープル色を好きになるでしょう。
採掘地:米国(コロラド州)
ピーモンタイト・ジェニュイン-Piemontite Genuine
緋色の筋が入った紅簾石を削ってつくられる豊かな風合い
の、用途が広い絵の具である。半透明の重厚感あるアメジスト色で、美しい深紅色を帯びたバイオレット・ブラウンのグラニュレーションを描くことができる。陰影を表現したり、落ち葉の風合いを出すのに最適の絵の具である。
採掘地:米国(アラスカ州)
レッド・フチサイト-Red Fuchsite Genuine
この絵の具の原石である人々に愛でられる宝石は、ブラジルの山々の恵みである。この柔らかなくすみのある赤を使えば、あなたの絵筆の先に虹の輝きが広がる。空、植物を描いたり、光の反射を表現するのにこの絵の具を使えば、あなたの水彩画に新しい次元が広がる。
採掘地:ブラジル
レッド・ジャスパー・ジェニュイン-Red Jasper Genuine
この絵の具はそのままで赤味がかった栗色を、ウォシュでピンクがかった茶色を出す。また顆粒状、半透明、非染着性で耐光性に優れている。風景、ズアオアトリやサギのような鳥、レッサーパンダのような軽く赤みがかった毛皮の動物を描くのに最適な絵の具である。
採掘地:インド(Gwalior地域)
ロドナイト・ジェニュイン-Rhodonite Genuine
宝石級の原石からつくられるこの絵の具は用途が広く、特に人物画を描くのに適している。水で薄めた絵の具の上に重ね塗りして、グラニュレーションなしの透明感ある柔らかな輝きを出すことができる。そのままでも透明性があり、非染着性で非顆粒状である。
採掘地:ブラジル(Bellahorizonte)
セドナ・ジェニュイン-Sedona Genuine
1000年の長きにわたり、セドナは人々の創造力、創作意欲を燃え上がらせてきた。灼熱の砂漠から生み出されたこの赤色は青い空を突き抜ける尖塔のようであり、それを見る者は自然の美しさにひれ伏す。この世のものとは思えぬこの赤色を目にすると、11,000年前にセドナの地で、この色に魅せられた最初の人々が思い浮かぶ。米国の南西部を訪れたとき、我々はセ
ドナ・ロックから絵の具を作り出さねばならないと決意した。この絵の具はアリゾナ砂漠の純粋なセドナ・ストーンでつくられ、豊かな色合い
をもち、耐久性抜群である。
採掘地:米国(アリゾナ州)
サーペンタイン・ジェニュイン-Serpentine Genuine
当社はこの稀に見る美しい色を地中深くから掘り出した。
オーストラリアのこの緑色を出す原石はスティヒタイト石の一種である。この柔らかい石は、様々な文化圏で魔除けのお守りをつくる材料として使われている。輝きある半透明の緑色で、グラニュレーションで焦げ緋色の斑点を出せる。
風景画や花の絵を描くのに最適である。
採掘地:オーストラリア
シクレナイト・ジェニュイン-Sicklerite Genuine
素晴らしいココア色で、その名は1912年にサンディエゴ群でこの石を発見した岩石収集家の名前にちなんでいる。美しいグラニュレーションができ、ウォシュでカフェラテの柔らかい色からダークチョコレートの深い色まで出すことができる。フレンチ・ウルトラマリンと混ぜ合わせて雰囲気ある灰色を、またスリーピ
ングビューティー・ターコイズ・ジェニュインと混ぜ合わせて海の柔らかな緑色を出すことができる。
採掘地:米国(コロラド州)
スリーピングビューティー・ターコイズ・ジェニュイ
ン-Sleeping Beauty Turquoise Genuine
当社がアリゾナのスリーピングビューティー山で発見した鉱脈から採掘される、我々の期待に応える高品質の石からできる生き生きした青色の絵の具である。耐光性、耐久性に優れ、ターコイズ系の色につきものの色褪せが起こらない。我々が採掘するのは地表近くにある石で、これらは地中深くにあるものより環境
の影響を大きく受け、宝石としての品質が高まり、驚くほどの青色をより豊かにしてくれる。
採掘地:米国(アリゾナ州)
ソーダライト・ジェニュイン-Sodalite Genuine
ソーダライトは深い青色で、ラピスラズリに含まれている希少な準宝石である。水彩画で、青灰色の下塗りの上にこの絵の具を使うと、乾燥後ブルーブラックのグラニュレーションが残る、立体感ある絵に仕上げることができる。
採掘地:ブラジル
スギライト・ジェニュイン-Sugilite Genuine
オーストラリア産の原石からつくられる美しい顆粒性の絵の具である。この石は1944年に発見され、発見者である日本人、杉健一にちなんで命名された。淡いフクシアピンクと温かみあるグレイの色調を合わせ持っている。ウォシュで使うと、灰色が輝きをもったグラファイトのように残り、曇り空を思わせる薄いピンク色が浮かび上がってくる。この色はキナクリドン・ゴールドやサップ・グリーンのような金、オレンジ、緑系の色とよく合う。
採掘地:オーストラリア
ヤバパイ・ジェニュイン-Yavapai Genuine
アパッチ族の伝説によると、土地を離れて世界を見てきた1羽のハトが、大洪水のときに女性をヤバパイの安全な場所に導いたとされている。ヤバパイ石は人間の精神の忍耐力を象徴している。この絵の具はそのアリゾナの石からつくられており、半透明で、ウォシュすると、驚くほど滑らかなきめ細かさを出せる。
採掘地:米国(アリゾナ州)
ゾイサイト・ジェニュイン-Zoisite Genuine
ゾイサイトはオーストラリア産で1804年に発見された。みずみずしい緑色で表面にほとんど黒に近い濃緑色の顆粒がある。この絵具の少量を水で溶くと、表面に微細な点が浮き出た灰緑が得られ、大量の絵の具を溶くと、ひび割れが出て、人工皮革のような風合いを得られる。絵の具と水の配合比率を色々試して、素晴らしい効果を実感していただきたい。
採掘地:オーストラリア